Geant4 を Mac(macOS Catalina)にインストールしました!
CONTENTS
インストール環境
- macOS Catalina 10.15
- Homebrew 2.1.7
- CMake
インストール事前準備
Geant4 をインストールする前に、インストールしておくものがあります。
- CMake
- Qt もしくは X11
CMake は、Geant4 をビルドするために必要です。
Qt もしくは X11 は、Geant4 のシミュレートを可視化できるソフトウェアです。
CMake のインストール方法
CMake を Homebrew を用いてインストールします。
(Homebrew のインストール方法は、また後日書きます。)
Mac の ターミナル.app で次のコマンドを入力します。
brew install cmake
これで CMake のインストールが完了です!
Qt のインストール方法
CMake同様に、ターミナル.app で次のコマンドを入力します。
brew install qt
これで Qt のインストール完了です!
X11 のインストール方法
macOS で X11 を使用するには、XQuartz というアプリケーションをダウンロードします。
公式ページから XQuartz の dmg ファイルをダウンロードします。
https://www.xquartz.org/
※なぜか ver 2.7.8 でしかGeant4が動作しなかったので、 2.7.8 のダウンロードをおすすめします。
dmg ファイルをクリックして展開します。XQuartz.pkg をクリックして、インストーラーを起動します。
インストーラに従って、XQuartz をインストールします。(基本的に「続ける」をクリックでOK!)
インストールが完了すると、/アプリケーション/ユーティリティ/ に XQuartz.app が作成されています。
XQuartz.app が正常に起動すれば、インストール完了です!
Geant4 のインストール
いよいよ Geant4 をインストールします。
Geant4 の Download
Geant4 公式ページから 最新のソースファイル をダウンロードしてきます。
Geant4 公式ページ↓
https://geant4.web.cern.ch/support/download
(2019年11月時点での最新バージョン 10.05.p01)
ダウンロードしてきた tar.gz ファイルを移動させるためのディレクトリを作成します。
今回は、ホームディレクトリ以下に/Geant4/
というディレクトリを作成しました。
cd ~; mkdir Geant4
source ファイルの解凍
tar.gz ファイルを作成したGeant4ディレクトリに移動させ、ファイルを解凍しました。
解凍は、 tar.gz ファイルをクリックもしくは、下記のコマンドを ターミナル.app に入力でできます。
tar zxf geant4.10.05.p01.tar.gz
builde用・install用のディレクトリ作成
build用ディレクトリと、install用ディレクトリを作成します。
mkdir geant4.10.05.01_build geant4.10.05.p01_install
CMake
build用のディレクトリに移動し、cmake
します。
cd geant4.10.05.01_build
cmake -DCMAKE_INSTALL_PREFIX=/Users/アカウント名/Geant4/geant4.10.05.p01-install -DGEANT4_USE_OPENGL_X11=ON -DGEANT4_INSTALL_DATA=ON /Users/アカウント名/Geant4/geant4.10.05.p01
※これは、X11を使用する場合する場合のオプション。Qtを使用する場合は、オプションの-DGEANT4_USE_OPENGL_X11
を-DGEANT4_USE_QT=ON
に変更します。
-DGEANT4_USE_OPENGL_X11=ON
OpenGL を使う場合、このオプションを追加します。
シミュレーションを可視化したい場合は、ONにしましょう!-DGEANT4_INSTALL_DATA=ON
物理データのダウンロードする場合、このオプションを追加します。
※ CMake 2.8以上-DCMAKE_INSTALL_PREFIX=インストール先のディレクトリ
Geant4 をインストールするディレクトリを指定します。
make
CMake が終わったら、makeする。
$ make -j4
$ make install
ここまでで Geant4 をダウンロードして、ビルドまで完了です。
source
インストールしてきた Geant4 を使えるようにするには、geant4.sh
を実行する必要があります。
$ cd /Users/アカウント名/Geant4/geant4.10.05.p01_install/bin/
$ source geant4.sh
※ なぜか geant4.sh
があるディレクトリまで行って、source
を実行する必要があります。ディレクトリを移動しないとエラーがでます。
Geant4 の環境設定
毎回、ターミナル.app を起動してsource
を実行するのは、面倒くさいので、環境設定をすることをおすすめします!
.bash_profile もしくは .zsh_profile に以下を追加します。
source /Users/アカウント名/Geant4/geant4.10.05.p01_install/bin/geant4.sh
Example を動かしてみる
正しくインストールできているかexampleを実行して確かめてみます。
環境設定
まずは、環境設定をします。
cd /Users/アカウント名/Geant4/geant4.10.05.p01_install/bin/
source geant4.sh
Example のコピー
Example ファイルをコピーしてきます。
※下記は、B4
という Example ファイルをコピーしたときの例です。
cp -r /Users/アカウント名/Geant4/geant4.10.05.p01/geant4.10.05.p01/examples/basic/B4
build用のディレクトリ作成
B4
の build用のディレクトリを作成します。
mkdir B4_build
cmake & make
作成した build用のディレクトリで cmake と make をします。
cd B4_build
cmake ../B4; make -j4
Example ファイルの実行
makeが無事に通ると、実行ファイル exampleB4
が作成されます。実行してみましょう!
./exampleB4
正常に実行されたらGeant4の実装完了です!
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